今回は美白化粧品や育毛剤などに良く使われている
シナノエキス
について色々調べてみましたよ!!
目次
シナノエキスとは
このシナノキの花や葉から抽出されるのがシナノエキスです。
このシナノキ、ヨーロッパでは菩提樹(ボダイジュ)と言われています。
リンデン、スモールリーブライムとも呼ばれ、ドイツやオーストリアでは街路樹としてよく使われています。このボダイジュの花のハーブティー(リンデンフラワーティー)はくせのない、甘い品のある香りで海外では人気があります。
ハーブですからリラックス効果があるのはもちろんですが、他にも神経痛やめまい、血圧を下げるといった効果があります。
シナノエキスの美容効果
シナノエキスは有効成分として
- フラボノイド配糖体
- サポニン
- タンニン
- クマリン
- ファルネソール
などを含んでいます。
それぞれどのような作用があるのでしょうか。
フラボノイド(配糖体)
シナノエキスにはビオフラボノイドが含まれています。
これはビタミンPとも言われ、不安定なビタミンCを安定化する役割があります。
それによって体内のビタミンCの吸収が促進され、肌荒れやニキビを予防、改善します。
また免疫力を高めたり、血流を改善し、血管を強化する働きもあります。
タンニン
タンニンは茶葉に入っている成分ですので、聞いたことのある人も多いと思いますが、ポリフェノールの一種です。
お茶の苦味成分ですね。収れん作用と強い抗酸化作用があり、アンチエイジング化粧品などによく配合されています。
毛穴だけでなく皮脂腺も引き締めるので、脂っぽさが気になる方、毛穴の黒ずみが気になる方に向いています。
また、メラニンを抑える働きもあるため、美白も期待できます。
ファルネソール
ファルネソールは黄色ブドウ球菌に対して抗菌作用がある成分です。
健康な皮膚からは黄色ブドウ球菌はほとんど検出されません。
それは多くの常在菌が黄色ブドウ球菌を寄せ付けないように防御してくれているからです。
ところが、アトピー性皮膚炎などのトラブルを抱えている皮膚からは多くの黄色ブドウ球菌が検出されます。
湿疹などが目に見えてなくても、検出されるのです。
ファルネソールは常在菌は殺さず、黄色ブドウ球菌にのみ作用することが特徴です。
シナノエキスを使い続けることで、黄色ブドウ球菌のないきれいな肌をめざすことができます。
サポニン
シナノエキスのサポニンは細胞分裂を活発にする作用があります。
細胞分裂が活発になれば皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)が良くなり、くすみが取れて透明感のある肌に近づけます(ただし十分な保湿が必要です)。
また、抗菌作用、鎮静作用もあるので、日焼け後の肌にも効果的です。
クマリン
クマリンには活性酸素の生成を抑制する作用があります。
一般的に呼吸で取り入れられた酸素のうちの2%が活性酸素になると言われていますが、その活性酸素がストレスや偏った食生活によって増えれば増えるほど、細胞の老化が早くすすみます。
同様に肌細胞の老化もすすみますので、シワやシミが加速度的に増えることになるのです。
そのほか、育毛作用、抗アレルギー作用、ヒアルロン酸分解酵素阻害(=ヒアルロン酸が減少するのを抑制する)作用などもあります。
シナノエキスが含まれる製品とは?
アンチエイジングを謳ったスキンケア製品に配合されていることの多いシナノエキスですが、他にはどのような製品に入っているのでしょうか。
入浴剤として
ヨーロッパでは、シナノエキスはリウマチや通風、不眠症、神経症、偏頭痛などに有効とされ、古くから入浴剤として使われてきました。
日本でもボダイジュエキス配合として多くの入浴剤が販売されています。
香りもよく、抗菌作用、抗アレルギー作用、保湿効果がありますので、すべすべのお肌になれます。
育毛製品や白髪染めにも
シナノエキスは育毛ケアや白髪染めの製品にも配合されています。
これまでにお伝えした作用からもわかると思いますが、シナノエキスによって頭皮が柔らかくなり、血流が改善されますので頭皮環境は格段に良くなります。
また、抗菌作用によってフケやかゆみも減ります。
育毛ケアは男性だけでなく、女性にとっても大切です。
いくつになってもツヤのある、きれいな髪を保ちたいですね。
シナノエキスの副作用は?
これまでに、副作用が出たという報告はされていません。
気持ちを安定させる作用を期待して、フランスでは落ち着きのない子供にシナノエキスのハーブティー(リンデンフラワーティー)を飲ませることもあるそうです。
子供にも刺激が少ないということですね。
ただ、エキスを肌に塗布するまたは入浴剤として使用する場合、肌が弱い方は念のため、少量でパッチテストを行ったほうが安心でしょう。