みなさんは、どんな人を「パラサイトシングル」と呼ぶのか、
なぜ結婚できにくいと言われているのかを知っていますか?
今回は、パラサイトシングルについてのお話です。
目次
「ニート」「スネップ」「パラサイトシングル」の違い
パラサイトシングルを直訳すると「親に寄生する独身者」となりますよね。
この言葉からも想像できますが、パラサイトシングルとは大人になっても親に生活の補助をしてもらいながら生活している人のこと。
つまり、俗に言う「スネをかじる」状態のことです。
ただ、同じスネをかじる大人でも「ニート」と「パラサイトシングル」は全くの別物です。
「ニート」は34歳まで
みなさんもご存じの通り、「ニート」は無職で勉強もしていない状態の人のこと。
実は、「ニート」は15~34歳までの人のことだけを呼びます。
ニート(NEET)とは「15~34歳までの若年無業者」を指す。
35歳以上は単に無職と呼ばれる。
「ニート」をこじらせた「スネップ」
35歳以上の無職者の中には、「スネップ」と呼ばれる人たちがいることを知っていますか?
20歳以上59歳以下の在学中を除く未婚の無業者のうち、普段ずっと一人でいるか、家族以外の人と2日連続で接していない人々を指す
「スネップ」は「ニート」をこじらせたようなものだと言う人もいて、「ニート」より深刻だと言われています。
ただし、病気やケガのせいで仕事ができない”療養中”の人は「ニート」でも「スネップ」でもありません。
でもその療養があまりに長引くと、社会に復帰するタイミングを逃してしまうことも。
すると、結果として「スネップ」になってしまう可能性があるので注意は必要ですね。
「パラサイトシングル」は自立していない
「パラサイトシングル」は、仕事はしています。
でも、親に補助を受けながら生活しているので自立はできていません。
驚くことに、日本では5人に2人が「パラサイトシングル」だと言われているのに対して、アメリカやヨーロッパにはほとんどいないそうです。
婚期が遅れる理由・欠点
では、パラサイトシングルの婚期が遅れる理由とは、具体的にはどんなことなのでしょうか?
自由に使えるお金が減りすぎる
例えば、実家に毎月5万円を入れているとします。
(これは実家に入れている金額としては多い方です。)
でも、一人暮らしをするには毎月20万円近くの生活費が必要ですし、とくに男性は結婚となるとそれ以上にお金がかかります。
独身のときに自由に使えるお金がたくさんあればあるほど“落差に耐えられない”と思うので、結婚に踏み出すのは難しいでしょう。
家事・炊事ができない
実家に住んでいていても、積極的に家事や炊事を手伝っている人もいます。
でも、そういう人をパラサイトシングルとは呼びません。
例えば、私が昔に知り合った30代の女性は、会社に持ってくるお弁当をまだお母さんに作ってもらっていました。
当時20代の私は既にシングルマザーとして自立した生活を送っていたので、ビックリしすぎて本当に開いた口がふさがらなかったのを覚えています。
炊事だけではなく掃除や洗濯、食料や日用品の買い出しも毎日となると大変なこと。
ましてや仕事と家事の両立となると、最初からちゃんとできる人はなかなかいないでしょう。
だからこそ日々のトレーニングは大切です。
普段から何もしない生活をしていると“結婚したら仕事が増える…”と憂鬱になり、それがイヤで結婚したくないと思う人もいるほど。
さらに、家事が出来なすぎる女性はいざ同棲をしたときに幻滅されて“結婚は無いな”と思われることも少なくありません。
両親に感謝できない
パラサイトシングルは、自分の生活に必要な金額を分かっていない人が多いです。
いわゆる「生活費」と呼ばれるものには、家賃や水道光熱費、食費や雑費などがあります。
パラサイトシングルは、その生活費が毎月いくらかかっているのかを計算したことがない人が多いので、自分が入れている金額が全体の何%なのか、足りているのか足りていないのかさえ分かっていない人も。
それに比べて、一度でも一人暮らしをしたことがある人や、自分にかかる生活費を全額もしくは多めに払っている人たちは、”生活すること”がどれだけ大変なのかを知っています。
いざ自分で生活してみると、もちろんお金のことも含めて家事の大変さも痛いほど分かるでしょう。
でも、全て任せっぱなしにしている人はその大変さが分からないので、両親への感謝が足りない人は意外と多いです。
婚活中の男女にとって、家族に対する価値観の違いが大きな問題になることは珍しくないので、些細なことのように見えても実はとても大切なことだと言えます。
パラサイトシングルの貯金
パラサイトシングルの中には高額の貯金をしていることを自慢気に話す人がいますが、それも親のスネをかじっていることだという実感は無いようです。
“貯金ができるのは自分の代わりに両親が生活費を出してくれているから”という人の場合、それは両親が貯めてくれているのと同じこと。
実家暮らしでも、全ての生活費を人数で割ると自分の負担するべき金額が分かりますよね。
その金額を全て自分で出したうえでさらに貯金ができたとき、初めて「自分で貯めた」と言えるのでしょう。
おわりに
いかがでしたか?
決して他人事ではありません。
お子さんがいる人はとくに、子どもを将来パラサイトシングルにしないためにはどうすれば良いのか、今からよく考えておく必要があります。
まさに「可愛い子には旅をさせよ」です。
ただ大きく育てるだけではなく、自立した大人に成長させることも親の役割なのではないでしょうか。